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第154回 ようこそ学長室へ
~ 本に息吹を、場に彩りを ~

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左から、加藤さん、木曽谷さん

 桜も見ごろ時期を迎え、新年度がスタートして学生達の元気な声がキャンパスに響き渡っています。皆さんいかがお過ごしでしょうか。4月初めに久しぶりに図書館を訪れてみると、本の置き方、案内板、カテゴリー別のレイアウト等、至る所に手作りで様々な工夫がされ、温かい雰囲気と居心地の良さに驚き、感動を覚えました。今回のお客様は、この場づくりの仕掛人である瑞浪キャンパス図書館の司書、加藤さおりさん、木曽谷瑞保さんです。お二人にこれまでの経緯や司書業務の魅力等を伺いました。
 まずこの取り組みへの思いを伺うと「本を手に取りたくなる華やかで温かい雰囲気を作ろうと思いました」(加藤)「学生さんが本を借りようと思った時に、自然にその提案ができるような場所にしたいと思いました」(木曽谷)との事。
 特に気にかけていることは「友達を待っている時やバス待ちの数分でも興味を持ち、本を手にするきっかけを作れるように注意しています」(加藤)「掲示物を作る時、目に入った瞬間に印象に残る絵やタイトルを意識しています」(木曽谷)との事。学生の様子は「入り口に置いてあった本を借りたいと来てくれたり、少しずつ来館者が増えていると感じます」と。お薦めの本を伺うと加藤さんは「星野道夫著『旅をする木』です。アラスカに魅了された写真家が書いた本で、大自然の素晴らしさに出会い、自己の様々な感情を包み込んでくれる」との事。木曽谷さんは「最近読んだ本で、青山美智子著『お探し物は図書館まで』です。悩みや不安を抱えた人たちが図書館で本と出会い立ち直っていきます」との事。是非、皆さんも一度手に取って読んでいただければ幸いです。
 司書に惹かれたきっかけは「学生時代に図書館でアルバイトをしていて、出産後に資格取得を考えた時、司書にチャレンジしようと思いました」(加藤)「子どもの時から図書館に通っていてずっと興味があって、大学で司書の資格を取りました」との事でした。
 最後に今後の抱負を伺うと「夢や目標に向かう学生をサポートできることにやり甲斐を感じます。本を読むだけでなくゼミ等の学びの空間になるように努力したい」(加藤)「いい本に学生が出会ってくれることに喜びを感じます。もっと居心地の良い場所になるように頑張りたい」(木曽谷)との事でした。
 取材中お二人から「気づいてもらえて嬉しかった」と言葉がありました。誰かが行動を起こす時、目立たない場所でひた向きに支えている存在が必ずあります。お二人の姿から、一人でできることなど何もなく、他者に支えられて自分が成り立っていることを改めて確認できました。本学らしい温かな雰囲気の場づくりを、今後も宜しくお願いします。#学術

取材後記:本に意思があるとしても、自分の良さをわかってほしいから前に並べてとアピールする術がない。でもその意を汲む救世主がここにいました~。(いまづ)

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