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第147回 ようこそ学長室へ
~ 全身で語り、全身で受け止める ~

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左から、稲垣さん(中京)、北原さん(恵那)、横谷さん(武蔵野)と
         「人々」を表す手話で。※( )内は出身校

 寒さの中にも春の足音を感じる季節となりました。皆さんいかがお過ごしでしょうか。今回のお客様は、今年度初めて看護、保育、健康栄養の3学科合同で行われたコミュニケーション手法・手話(1年後期)の講義で豊かな表現力を見せてくれた、稲垣舞衣さん(保育)北原優月さん(看護)横谷かいらさん(栄養)の3名です。私自身が担当したこの講義(90分×15回)の感想や今後の目標等、様々な話を伺いました。
 まず率直な感想を尋ねると「最初は『本当に自己紹介ができるようになるのかなぁ』と不安でしたが、やってみると楽しくて家族相手にも表現していました」(稲垣)「聞こえない人はどんな特徴と不便さがあるのかが理解でき、健聴者の自分にできることは何かを考えて行動するようになりました」(北原)「他学科の学生と交流できることがとても楽しみでした。もう少し高いレベルの表現ができるように努力したいと思います」(横谷)との事。3人とも主体的に学ぼうとする姿勢がありました。
 表情や身振り手振りなど非言語表現力が抜群な3人にその源泉を尋ねると「話を聴く時に、頷きやリアクションを大きくすると相手が安心してくれることに気づき、いつも意識するようになりました」(稲垣)「幼い頃から英会話を学んでいて表情やジェスチャーを大切にしてきました」(北原)「人と話すのが好きで年齢など関係なく色んな人と話してきたからだと思います」(横谷)との事。また講義中内の交流会で気づいたことは「どういう聞き方や表現をすればよいのか、相手の立場になって考えるようになりました」「伝え方、聴き方は千差万別で、個性があることが分かりました」との事でした。
 特に印象に残っていることは「結婚という手話の動きと意味が一致していて分かり易いこと」(稲垣)「障害という手話の語源が木や棒状のものを両手で折る動作であること」(北原)「人々の手話から平等なイメージが湧くこと」(横谷)で、それぞれ手の形や動きが強い印象につながっていていました。 
 最後に今後の目標を尋ねると「手話ができる保育士として、子どもたちに安心感を与えられるように努力したい」(稲垣)「耳の聞こえない人に安心感を与えられるように手話ができる看護師になりたい」(北原)「スポーツ栄養士になってデフリンピック等で活躍するアスリートの力になりたい」(横谷)と将来の夢を前向きに話してくれました。
 取材を通じて3人の笑顔の素晴らしさ、表情の豊かさ、リアクションの良さ等、他者の思いを受け止め、伝える力の高さに改めて感心しました。まさに全身で受け止める傾聴力と伝える表現力です。表情や仕草は知らず知らずのうちに多くの事を語っています。日頃、無意識な所に意識を向けてコミュニケーションの深化を図りたいものです。#学術

取材後記:第一印象で大切なのは明るい笑顔と挨拶!が、たまにみかけるのは笑った直後に真顔になる人…。気をつけなはれや~。意外とそこ、みられてますよー。口角↑↑で!(いまづ)

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