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第135回 ようこそ学長室へ
~ 紡ぐ思い、結ぶ心「美濃の地歌舞伎」~

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小栗先生と。

 師走の声を聞いたとたんに、何となく寒さが厳しくなったと感じる今日この頃。皆さんお元気でお過ごしでしょうか。さて今回のお客様は、短期大学部保育科2年次の「地域の文化と表現」を担当して下さった小栗久美子先生です。(経営学部2期生・同窓会長)この科目では、地歌舞伎を実演することを最終的なゴールにしており、選択した11名の学生が11月12日、見事にミュージアム中仙道で30分の演目を披露したとの事。美濃の地歌舞伎は日本三大地歌舞伎の一つと呼ばれ、遠く江戸時代から盛んに行われ300年の歴史を誇ると言われています。伝統的な世界に若い学生達をどのように引き込み、学びを積み重ねてきたのか伺いました。
 初めに講義を終えた感想を伺うと「教えることが初めてで戸惑いが多くて。しかも前期は座学ばかりで、学生たちの反応もなくつまらなそうで、正直、どうすればいいのか悩んでいました」との事。「堅苦しく考えずに、日々生きていることが文化の継承につながる。そのぐらいの軽い気持ちで取り組んで欲しい」と伝え続けたものの「前期は学生との距離も縮まらず大変でした」との事。前向きな取り組みの契機になったのは「実際に相生座に行って、舞台を見て、衣装や鬘や道具を触り、役割が決まってからですね」と。「後期は演目に従って体育館で台詞や動きを覚えたり、刀や傘を振り回しながら演じたり、90分×2コマの講義があっという間に感じました」との事。
 公演当日は50名を超えるお客様が来場された中、全員が堂々と見得を切るなど稽古の成果を発揮して、1万円以上のお捻りがあったとの事。改めて感想を伺うと「幕が下りて泣いている学生も数人いて、最初の姿からは信じられないほどの成長が見受けられ、本当に良かったです」と笑顔でおっしゃっていました。
 最後に学生達へのメッセージをお願いすると「今回の経験を生かして、身近にこんな文化があると伝え続けて欲しい。素直な学生ばかりなので、その姿のままで子どもたちと接して、良い保育者になって欲しい」と熱い言葉をいただきました。
 文化は英語では「culture」その語源はラテン語の「colore」と言われ「耕す」の意味をがあります。ここで言う「耕す」とは、自然な状態にあるものを人間の思考や生活に役立つようにすることを指します。「お母さんみたいに何でも話せる存在」(学生のコメント)の小栗先生から教えていただいたことを活かして、これからも先人が築き上げた文化を丁寧に耕し続けて欲しいものです。 #地域貢献

取材後記:その時代に生きた人達に思いを馳せながら隈取メイクで見得を切る。知らざぁ言って聞かせやしょう! こんな経験な~か~な~か~ぁ で~き~ぃね~ぜ~ぇ。(いまづ) 

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