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第113回 ようこそ学長室へ
~ レジリエンスの本質 ~

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岡田先生と

 日中は汗ばむほどの陽気となってまいりました。皆さん如何お過ごしでしょうか。今回のお客様は、本年度から教授として看護学部に着任した岡田恵子先生です。名古屋市の保健所で保健師一筋に30年以上お勤めになり、新型コロナウィルス感染を初めとして、児童虐待、高齢者支援等、社会に直結する様々な課題に対応してきたご経験をお持ちです。これまでの経緯や保健師の仕事、本学赴任後1カ月の感想などを伺いました。
 まず医療の世界に興味を持ったきっかけを尋ねると「中学、高校時代に飢餓の問題やユニセフの活動を知り、教育と健康の重要性に気づいたことが始まりです」との事。その後、看護師、助産師等にも興味があったものの「広い視野を持って、色んな世代の人に関わることができる点に魅力を感じて保健師となりました」との事。その活動範囲は幅広く、児童虐待への介入、障害児支援、乳幼児健診、高齢者の介護支援、ロコモティブシンドローム予防等、数え切れないほどあるという事でした。
 コロナ禍3年間の仕事について「最盛期は1日に350人の感染に関する調査で午前3時、4時に帰ることもしばしばありました。『死なせたくない!命を守りたい!』という一心で何とか頑張れました。最後の3年で保健師を堪能させてもらいました」と明るく話す姿が印象的でした。仕事の信条は「『アウトリーチ』自分からSOSを出せない人を助けに行く、支援することです」との事。「言動や服装などを見ているとメンタルの状態や家庭環境など、その人のことがわかりますよね」とさり気なくおっしゃっていました。
 教員としての抱負を尋ねると「保健師として培ってきたスキルやマインドを次世代に伝え、専門職としてのキャリアアップにチャレンジして欲しいです」との事。教員の仕事については「実力が如実に出る世界なので、社会の仕組みや背景について深い洞察が必要だと実感しています」との事。目標と課題を持ち、学ぼうとする強い意志が伝わりました。
 取材を通じて「生活は現実であって空想ではなく、真剣であって遊戯ではない」という「真剣味」のルーツに繋がる一節が思い出されました。生きる上での厳しい現実を日々目の当たりにする保健師の現場。そこで身に付けた相手の背景に思いを馳せ、臨機応変に振る舞うしなやかな強さ。かけがえのないこの力で学術教育を。#学術

取材後記:本学のミッション「生涯にわたり、主体性を持ち、地域社会に貢献できる人財」にピッタリな方を発見!うれし~、すばらし~、燈台下暗し~。(いまづ)

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