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第168回 ようこそ学長室へ
~ 誇れる自分であるために ~ 

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田中先生と初めてお会いしたのは24年前

 大暑を迎え、寝苦しい夜が続いておりますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。今回のお客様は、長野県飯田市にある飯田女子高等学校の校長田中宏幸先生です。先生とは高校弓道の指導者として出会い、長年にわたりお付き合いしてきました。本年4月に校長に就任されたご挨拶にお越しいただいた折に現在の心境などを伺いました。
 初めに幼少期から学生時代のことについて伺うと「京都市上京区で生まれ、地元の小・中・高・大学を卒業。その後、市内の私立高校教員として2年間勤め26歳まで京都で過ごしました。幼少期はスポーツ好きで活発で、剣道や少林寺拳法に夢中でした」と。
 教員の道に進んだのは「大手出版社に就職が決まっていた大学4年時に、ゼミの恩師から教員に向いていると勧められたのがきっかけです」との事。具体的には「『面倒見がいいし、何よりもヤンチャで悩みを抱える生徒たちの気持ちが良くわかるんじゃない?』と言われたことから一念発起して、科目等履修生としてアルバイトをしながら学び、宗教と社会(地歴公民)の免許を取得しました」との事でした。
 その後、「26歳の時に恩師から『長野県の飯田女子高校に行ってくれないか』との連絡を受け、今がある」と。京都から飯田に移った当初に感じたのは「一言でいうとカルチャーショックです。食べ物の味は全て濃く、イナゴや蜂の子等の昆虫食、夜8時には真っ暗な町の姿等、正直戸惑いました」との事。
 教員として大切にしてきた姿勢を伺うと「生徒を自分の妹や娘だと思って接することです。小さな変化にも気づけるように常にアンテナを張って、『おかしいな』と感じたら、言葉かけや相談にのることを続けてきました」と。校長に就任して教職員に望むことは「私学人としての誇りを持ち、子どもたちを伴走者として支え、チームになって教職員が協力しながら導いて欲しいと思っています」との事でした。
 最後に飯田女子高校の教育について伺うと「建学の精神『美しく生きる』に基づき、『生まれるだけで尊く美しく、ここにいる人にダメな人は一人もいない』と命と個性を重視しています。そして生活の中で、美しく生きられていない自分に気づいた時、それを素直に受け止め、より良い生き方を考えられる人財を育てたいと思います」との事でした。
 先生との出会から24年、こんなにも長いご縁になるとは夢にも思っていませんでした。人のご縁は、この世に生を授けてくれた両親とのつながりから始まります。命の尊さに感謝して自分らしく前向きに生きることで、さらにご縁が広がります。生に対する感謝と自己を高める姿が、多くの人とのつながりを育み人生に彩りをもたらすのです。「美しく生きる」ことの意味をかみしめつつ、ご縁を大切にしたいと思います。#真剣味

取材後記:あくまでも走るのは学生達で私達は伴走者。そして彼らの引き立て役でもある。時には一緒に取り組む中でハーモニーを奏でるような伴奏者であるのも〇♪(いまづ)

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