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ようこそ学長室へ223 ~心のゆとりから始まる関係作り~ 


書籍を手に 江畑先生と

ようこそ学長室へ223
~心のゆとりから始まる関係作り~      

 残暑がいっそう身にこたえる日々ですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。さて今回のお客様は、「子どものSOSに対するサポートガイドブック」(R7・8・20ぎょうせい)を刊行された短期大学部保育科准教授の江畑慎吾先生です。これまで不登校の予防やソーシャルスキル育成に力を注いできた先生自身が、子どもの自殺予防教育に関するガイドブックの出版に至った経緯や具体的な内容など様々なお話を伺いました。
 まず、出版のきっかけを伺うと「文科省は小、中、高校生だけで年間500名を超える自殺者が出る我が国の現状を踏まえ、2018年頃から子どもの自殺予防教育への取り組みを学校現場に働きかけ始めました。その頃、地元の中学校で授業見学をする機会があり、マニュアルや指導法が確立されていない中、先生方が試行錯誤しつつ悩みに直面している姿を目の当たりにしました。この時、『何とか効果的な予防教育の支援ができないか』と思ったのが始まりです」との事でした。

 ガイドブックの内容は「前半は心の中で起こっている様々な問題の現状と不登校や自殺の要因を示しながら、日々大人が関わりを持つことの大切さを解説しています。中盤はゲーム依存、ネット依存、不登校等の具体的な事例を挙げて問題点を、後半は予防教育の授業に対するパワーポイント資料や授業展開に関して解説しています」と。対象となる読者は「教員、保育者、保護者の方等、子どもたちの教育に関わる幅広い方に読んでほしいですね」と。このような状況を引き起こしている原因は「安心して何でも話せる関係性が作られていないことです。苦しい時に苦しいと言えないことが最大の要因だと思います。また家庭や学校で関わる大人の心に余裕がないことも問題です」と。今後の取り組みについては「ガイドブックを活用した講義は勿論ですが、研修会、講演会等、多様な機会を通じて課題と解決策を伝えていきたいです」との事。

最後に「SOSを出す側の問題ばかりでなく、受け皿を何とかしたいと思います。その為には、ダメなことを制限する『引き算の支援』ではなく『足し算の支援』が必要で、例えば、ネット依存を全て否定するのではなく、ネット世界と現実を行き来することを認め、双方を拠り所とする。このような姿勢を持つことが大切です」との事でした。

 私自身が小中学生だった昭和の時代「子どものSOSに気づきサポートする」ことが大きな問題になっていた記憶はありません。現在、子どもの自殺者は年間約520名、週に換算すると10人を超えています。日常の中で大人が子どもと接し、思いに気づき、対応する環境が失われつつあります。子どもの心に触れ合えているのか。表層的なつながりに終始していないか。一人ひとりが胸に手を当てて振り返りたいものです。#学術


取材後記:まず現状を知り、何ができるか考えることはとても大切です。『子どものSOSに対するサポートガイドブック』を読んで知識を広げてみるのはどうでしょうか?(き)
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