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ようこそ学長室へ62
~ 崇高なる71歳の挑戦 ~

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左から、私、山本さん、強力な助っ人:メディアセンター職員 富田さん
【撮影時のみマスクを外しています】

 皆さんこんにちは。梅雨明け後、また不順な天候が続いておりますが如何お過ごしでしょうか。さて、今回のお客様は、今年度入学した社会人学生の山本治(看護)さんです。生年月日をお尋ねすると「1951・3・19で現在71歳です」と答えてくれました。看護の道を志した理由やここまでの学生生活の苦労等、伺いました。
 まず、看護師を目指した理由について尋ねると「16歳の時にボランティアとして障がい者施設に行き、自分にも何かできることはないかと考えたことがきっかけです」と。その後、思いは継続していたものの、貧しさを理由に断念して、20代後半に女性服の仕入れと販売をする会社を設立。「経済的に安定した今、次男が医者となり、一緒に仕事をする為に再び医療の道を志しました」との事。
 これまでの学生生活で苦労したことについては「入学当初はパソコンが上手く扱えず、このままでは大学を続けられないと思うほど悩んでいました」と。サポートにあたったメディアセンターの富田さんによると「講義に臨む必死な姿が伝わってきて、全力で支援したいと思いました」と。入学して良かったことは「メディアセンターの富田さん、門間さん、先生方、クラスの仲間に出会えたことです」と答えてくれました。また「皆さん嫌な顔一つせずに対応してくれて、人柄の素晴らしさを感じています」との事でした。
 最後に、将来どのような看護師になりたいか尋ねると「患者さんやご家族の身体的、精神的な苦しみに出来る限り寄り添い、『お大事に』の言葉が思いを込めて伝えられる看護師になりたいです」とはっきり、力強く話してくれました。
 人生の大先輩である山本さんですが、礼儀正しさ、挨拶、言葉遣い、時間前から控えていること等、謙虚な姿勢が至る所で見受けられました。この姿勢があるからこそ、年齢の壁を越えて、多くの人から愛され助けられるのだと思います。また、新たなものを追究しようとする向学心や目標に対する思いの強さを感じ、年齢を言い訳にして限界を決めがちな自分の弱さを省みることができました。学生達に限らず、私たち教職員にも身をもって学びを与えて下さる社会人学生の皆さん。本学にとって大切な存在です。#学術

取材後記: 山本さんのお話にはだただ頭が下がる。でも負けてはいられない。「できない」を「やってみよう」に変換することに決めた2022年7月21日木曜日晴れ。(いまづ)