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ようこそ学長室へ93
~ 強い意志と勇気を持って ~

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西井さんと(三重)※(  )内は出身校【撮影時のみマスクを外しています】

 本格的な寒さが身に染みる頃、寒がりの私は春の訪れを待ち遠しく感じております。皆さんはいかがでしょうか。さて今回のお客様は、特別国民体育大会冬季大会スキー競技会(2月15日~21日岩手県八幡平)に三重県代表として出場する西井巧輝君(看護2)です。スキーを始めたきっかけ、日頃のトレーニング、大会に臨む気持ち等、伺いました。
 三重県松坂市出身の西井君。スキーを始めたきっかけを尋ねると「祖父がスキーをしていて、小学校入学前から滑っていました。スピードが出るので楽しかった」と。中3から国体代表となり、今回はアルペン大回転、成年Aの部に出場するとの事。旗と旗の間を滑走してタイムを競うこの競技、回転、大回転、スーパー大回転と3種目があり、その違いは「旗の間隔が回転は10m、大回転は25m、スーパー大回転は35m~40mです。間隔が長いほどスピードが出ます」と。大回転の平均時速は60キロ~70キロで、絶えず転倒による怪我のリスクがあり、西井君自身も「膝の靱帯を3回切っています」との事。リスクと背中合わせの競技の魅力は「僅差の勝負で1秒内に50人が入ることもあります。技術、精神、雪質の状態を慎重に考え、勝負することが楽しい」との事でした。
 日頃の練習については「勉強があるので、土日は長野県菅平高原で練習。平日は夜中まで勉強の繰り返しです。冬休み中はスキー場にいて練習漬けでした」と。選手としてのセールスポイントは「急斜面を滑るのが得意で、斜面の技術には自信があります」との事。大会の目標は「得意な急斜面が少ないコースですが、過去の最高順位30位を上回りたい」との事でした。
 最後に、学業とスポーツの両立に苦労しながら看護師を目指す理由を尋ねると「怪我した時に看護師さんが懸命に関わってくれて復帰することができました。自分も同様に若い人をサポートしたい」との事。競技の怪我が契機となり今の夢につながっていました。
取材を通じて、リスクを目前にして臆病になるのではなく、慎重に進むことが必要だと感じました。言い換えれば、最悪の事態を恐れて何もしないのではなく、目標達成を目指してあらゆる可能性を想定しながら綿密な準備を重ねることです。リスクを乗り越えたその先に、まだ見ぬ世界がきっとあると信じて。#スポーツ

取材後記:同じコースを10人滑ると雪質が変わるため、滑りながらその状態を判断し瞬時に最善な方法を選んで前に進む。人の命を預かる看護の世界に通ずるものあり。(いまづ)