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ようこそ学長室へ91
~ 基本的教授姿勢の在り方~

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柴田先生と【撮影のみマスクを外しています】

 大寒を過ぎ、寒さがいっそう厳しくなって参りました。皆さん如何お過ごしでしょうか。今回のお客様は瑞浪キャンパス学生相談室の柴田敏江先生です。相談室は保健室も併用しながら体調不良で休んだり、怪我の応急処置をすることもでき、学生を心身両面からサポートする場所です。長年、公立の小中で養護教諭としてお勤めになり経験豊富な柴田先生。この仕事に惹かれた理由や大学の現場で感じていることなどを伺いました。
 短大を卒業すると同時に養護教諭として県内の小学校に赴任し、その後、中学校へ現場を移しながら「思春期の子どもたちの悩みを聞いて成長をサポートすることや、不登校、生活習慣、性教育等、様々な課題があることに魅力を感じるようになりました」との事。この仕事を選んだ理由は「各校に養護教諭が一人しかおらず未開拓の分野で、これから作り上げていくことに興味を持ちました」と。また、生徒や学生に限らず、時には教職員も含め、様々な人を支援する上で大切にしている点を尋ねると「年齢は違っても一人ひとりが大切な命である。命ある一人の存在であることを念頭に置いています」との事。日頃から笑顔を絶やさず、真っ直ぐ相手を見て対応する姿勢の源はここにあると知りました。
 赴任して4年目。本学の印象を尋ねると「先生方が一人ひとり温かく丁寧に指導される姿に感心しています。素直で目標がしっかりしている学生が多いと思います」と。一方で「コロナで人との関りが減り、悩みを抱えたまま引きずっている学生もいるので、様子をしっかり見ながら支えたい」との事でした。最後に「最近では相談室の存在が少しずつ知られるようになり、活動が広がりました」と嬉しそうに話してくれました。
 取材中に「一人ひとりが大切な命である。命ある一人の存在である」という先生の心の真ん中に置かれた言葉がありました。これは「他者を尊重し、その無限の可能性を認める」という本学教職員の基本的教授姿勢の第一歩と重なります。自分から言葉を発せずとも、目や表情や仕草を見て、相手の言葉を聞いて、理解に努める。相手の無限の可能性を信じ、まずは全身で受け止める。その先に次の一歩が生まれ、変化や成長につながっていく。初めの一歩を慌てずに、いつも丁寧に踏み出したいものです。#真剣味

取材後記:学生の悩みに対して、つい解決策を言いたくなってしまうときがある。でも、本人が答えを出すまでじっと待つ。雪の下で春を待つふきのとうを見習って。(いまづ)