グローバルナビゲーションへ

本文へ

ローカルナビゲーションへ

フッターへ



ようこそ学長室へ㉒
~ 生きがいを見出すお手伝い「老年看護学実習Ⅰ」~

ホーム  > 新着情報  > ようこそ学長室へ㉒ ~ 生きがいを見出すお手伝い「老年看護学実習Ⅰ」~

左から、名嘉さん(向陽)、橋本さん(宇治山田)、中村さん(至学館)) ※( )内は出身校
【撮影時のみマスクを外しています】

 皆さんこんにちは。今回は、6号館ホールで目にした授業で作られた掲示物がきっかけとなり、看護学部3年生、中村桃子さん、橋本みやびさん、名嘉勇次君(山本莉奈さん、廣瀬みゆさんと合わせて5人グループ)にお越し頂き、これまでの経緯について伺いました。
 作品の上部には「青山さんの写真展~日本列島の旅~」と書かれ、一面ちぎり絵で描かれた日本地図上に各地の名所の写真と折り紙が配置され、色鮮やかに作られています。この授業(老年看護学実習I)は事例として「ラクナ梗塞で右半身マヒ、左半身の力は使える。失語症。65歳男性青山さん。」が挙げられ、「青山さんにどのようなリクリエーションを行うべきか」提案することが課題だったとの事。
グループで話し合う中で、まず「楽しく前向きに取り組めるもの。左半身の力を使ったリハビリになるもの。失語症は人とのコミュニケーションが億劫になるので、自然に関わりが生まれるもの。」と意見がまとまり、そこから「国内旅行と写真を撮ることが好き」という前提を加え、青山さんと一緒に「写真、ちぎり絵、折り紙を貼る」リクリエーションを思い至ったとの事でした。さらに「将来、個展を開くことを目標にすればリハビリや生きがいにもつながる」と発想が広がったそうです。授業終了後に「今までとは違った達成感があり、誰かに見せたい、見てもらいたいと思っていたところ、先生も背中を押してくれたので掲示しました。」と話してくれました。
人はいつも、誰かに見ていて欲しい、分かって欲しい、認められたいと望んでいるのではないでしょうか。まして病の身となれば、その思いは一層強くなるはずです。学生達が授業を通じて一般的な対応ではなく、患者さんの気持ちを推し量り、その人に合った、その人が望んでいるリクリエーションを考えられたことに、確かな成長を感じました。このような学生達の学習成果を見落とすことなく、一人ひとりの存在をしっかり認められる大学でありたいと思いを新たにしました。ありがとうございました。#真剣味

取材後記:私なら…ではなく、この人ならどうするだろうと考えることは意外と難しい。彼女達はきっと、「思いやり」というたしかなものを武器に、病気のみならず病人を診ることのできる看護師さんになるんだろうなぁ。ファイトー!(いまづ)